日本語
はじめに:本取扱説明書に記載されている説明をよくお読みくだ
さい。情報を理解することにより、本品を正しく使用することが
できます。
安全に関する重要なお知らせ:本品の使用は、アバンタインジェ
クションシステムの操作と血管造影の手順および技術に関して十
分な訓練を受け、熟練した医療専門家の方が使用することを前提
としています。
使用上の注意:本品は、X 線診断の環境下で操作されることを目
的としています。本品は、循環器内科、放射線科、血管外科にお
ける診断や血管造影の際、放射線不透過造影剤や一般的なフラッ
シュ溶液を様々な量、速度でヒトに注入することができるように
設計されています。
禁忌:アバンタインジェクションシステムとの併用に限ります。 本
品は、 化学療法での使用、 また血管用造影剤や一般的なフラッシュ
溶液以外の液体の注入は意図されていません。
販売の制限:医療機関に対する販売あるいは医師による注文のみ
に限定されています。
本 機 器 に 関 連 し て 重 大 な 事 故 が 発 生 し た 場 合 は、バ イ エ ル
(radiology.bayer.com/contact)および地域の欧州管轄当局(該当する場
合は事故が発生した国の適切な規制当局)に報告してください。
警告
単回使用と記載されている製品については、次の点にご注意ください:
本製品の使用は一回限りです。再滅菌、再処理、再使用はしないでくだ
さい。ディスポーザブル製品は、一回限り使用するものとして設計・検
証されています。再使用すると、装置の故障や、患者に対する傷害の危
険性が生じます。装置の故障としては、長時間使用による部品の顕著な
劣化、部品の誤作動、システム故障が挙げられます。患者に対する危険
性としては、装置の誤作動による傷害のほか、洗浄や再滅菌が検証され
ていない装置を使用することによる感染症が挙げられます。
気泡注入で起こる空気塞栓は患者の死亡や重篤な傷害の原因となりま
す。すべての空気がシリンジと液路から完全に除去されるまでは、患者
をインジェクターと接続したり、注入を試みないでください。液体が存
在することを確認し、注入時に空気塞栓の危険性を低減するために、説
明書を熟読のうえ、充填方法を理解し、 (使用できる場合は)MEDRAD
FluiDots インジケータを使用してください。
PIV の方向に活栓が開いている場合、廃棄ポートから液体を吸引しない
でください。 吸引すると、注入経路に空気が混入するリスクが高くなる
可能性があります。
血圧測定ポートから液体を吸引しないでください。 吸引すると、 注入経
路に空気が混入するリスクが高くなる可能性があります。
シングルペーシェント用ディスポーザブルセット (SPAT) を患者に接続
する前に、 すべての活栓と開いたポートが大気側に対して閉じられてい
て、注入経路から空気が完全に除去されていることを確認してくださ
い。 廃棄ポート用活栓と開いた注入ポートの取り扱いを誤ると、 注入経
路に空気が混入するリスクが高くなる可能性があります。
準備時または使用時に、 ディスポーザブルセットを再使用することで無
菌状態が損なわれると、 患者への感染の恐れがあります。 使用後のディ
スポーザブル製品は、適切な方法で廃棄処分してください。 準備中また
は使用中に無菌状態が損なわれた可能性がある場合は、 取り外して新し
い滅菌製品を取り付けてください。
滅菌パッケージが開封または破損している場合は、 使用しないでくださ
い。パッケージが開封済みであったり、破損している場合、また製品が
破損している場合は、 患者や操作者に危害を及ぼすおそれがありますの
で、 使用しないでください。 使用の際は常に内容物と包装を目視点検し
てください。
鋭利なスパイクの取り扱いを誤ると、 患者や操作者に傷害を与える恐れ
があります。造影剤ボトルや生理食塩液バッグ / ボトルにスパイクを挿
入する場合は十分注意して行ってください。
シリンジを充填したままにしておくと、 細菌の繁殖を助長する恐れがあ
ります。Bayer のシリンジは使用直前に充填することを意図して設計さ
れています。 充填したシリンジを使用しなかった場合は、 必ず廃棄して
ください。
シリンジが適正にセットされていないと、 患者に傷害を与える恐れがあ
ります。 正しくセットされていないと気泡注入による空気塞栓または注
入量不足を招く恐れがあります。
造影剤の漏れ、 またはシリンジやコネクタチューブの亀裂は、 患者や操
作者に傷害を与える原因となることがあります。 チューブの折れ曲がり
などにより注入経路が塞がっていた場合、 造影剤の漏れ、 またはシリン
ジやコネクタチューブの亀裂の原因となります。 注入経路が塞がって
いないことを確認し、適切な圧力を超えないようにしてください。
プランジャーをシリンジから取り外すと、 シリンジの無菌性が保持でき
ず、患者への感染の恐れがあります。シリンジを充填する際はプラン
ジャーを取り外さないでください。
シリンジ充填プロセス中に、 マルチペーシェント用ディスポーザブル造
影剤チューブセットがねじれていたり、 閉塞していると、 不用意な吸引
が生じる可能性があります。 マルチペーシェント用造影剤チューブがね
じれていないことを確認してから、シリンジを充填してください。
造影剤または生理食塩液の気泡除去中に患者が接続されている場合、 患
者に障害を与える可能性があります。 患者から切り離されていることを
確認してから、気泡を除去してください。
ディスポーザブルセットの複数患者使用部分は、 血液によって汚染され
る可能性があります。 シングルペーシェント用ディスポーザブルセット
の PIV を超えて近位側に血液が入っていないことを確認してください。
ボトルを使用する場合、 造影剤用スパイクのベントキャップが開いてい
ることを確認してください。 閉じている場合、負圧が生じ、空気が入る
ことがあります。
マルチペーシェント用ディスポーザブルセット(MPAT)の1日当たり
5 症例までの使用制限を超えないようにしてください。この使用制限は
適切な規制機関によって承認されています。
ディスポキットおよびその関連器具であるブリードバックコントロー
ル機器や血圧トランスデューサーなどを含め、Bayer 提供以外の製品を
使用する場合、 適切な接続またはフラッシュを怠ると患者に危険を及ぼ
す恐れがあります。 これらの装置が必ずシステムに対応していることを
確認してください。 製造者の取扱説明書で装置の適切な使用方法を確認
してください。
シングルペーシェント用ディスポーザブルセットの接続にエクステン
ションチューブを使用すると患者がけがをする恐れがあるだけでなく、
システムの性能が低下します。 シングルペーシェント用セットにエクス
テンションチューブを接続しないでください。
注意
ディスポーザブルセットの取り付けを正しく行わないと部品が破
損する恐れがあります。接続部がすべてしっかりと接続されてい
ることを確認してください。これは造影剤の漏洩、断路、気泡の
発生、 部品の破損を最小限にとどめるのに役立ちます。 工具を使用
して接続部を締め過ぎたり、ディスポーザブルセットを取り外し
たりしないでください。
ディスポーザブルセットにメチルアルコールを使用しないでくだ
さい。 メチルアルコールを使用すると、 ディスポーザブルセットの
品質が低下します。
造影剤と生理食塩液は、メーカーの使用上の注意に従い使用して
ください。
注: 以下の手順を実行するには、DCU の症例準備画面を選択する必要が
あります。詳細はアバンタインジェクションシステム取扱説明書をご覧
ください。
マルチペーシェント用滅菌ディスポーザブルセット (MPAT) の取り付け
(最多 5 症例まで使用可能)。マルチペーシェント用ディスポーザブル
セットは次の部品からなっています。 (マルチペーシェント用ディス
ポーザブルセット (MPAT) 取り付け図も参照。 )
オス型ルアーコネクタ付き第 2
ベント型造影剤用スパイク
高圧造影剤チューブ
造影剤ドリップチェンバー
生理食塩液用スパイク
生 理 食 塩 液 ド リ ッ プ チ ェ ン
低圧造影剤チューブ (LPCT)
バー
高圧造影剤チューブ (HPCT)
低圧生理食塩液チューブ (LPST)
ドリップチェンバー後生理食
造影剤注入制御切替活栓 (CFCV)
塩液チューブ
150 mL マルチペーシェント用シリ
ンジ
ドリップチェンバー
MPATセットアップ
生理食塩液
造影剤
LPST
生理食塩液
用スパイク
ペッグ
第2HPCT
一般的な取り付けについて
患者がインジェクターより切り離され、インジェクターがオンであるこ
とを確認します。
1.
シリンジを取り付けます(下記の「マルチペーシェント用シリンジ
の取り付け」を参照) 。
2.
生理食塩液用チューブを取り付けます(下記の「生理食塩液用
チューブの取り付け」を参照) 。
3.
造影剤用チューブを取り付けます。 (下記の「造影剤用チューブの
取り付け」を参照) 。
4.
ヘッドを上向きにして、シリンジを充填し、ダストキャップを取り
外します。
5.
マルチペーシェント用ディスポーザブルから気泡を除去します。 排
出された液を適切な容器で受け、ディスポーザブルセットの接続部
及びプレッシャージャケットを軽く叩き気泡を除去します。
6.
ヘッドを下向きにしてください。
7.
アバンタ滅菌ハンドコントローラーを使用する場合は、ここで取り
付け、必要に応じて滅菌状態を維持します。
注: 詳細な情報についてはアバンタインジェクションシステムの取扱説
明書をご覧ください。
上記のステップ 7 を完了後、 「シングルペーシェント用ディスポーザブ
ルセット (SPAT) の取り付け」に進んでください。
マルチペーシェント用シリンジの取り付け
注記 : 患者が接続されていないことを確認してください。
症例準備画面から [ マルチ用シリンジ ] を選択します。
1.
ピストンを後退させます。
2.
プレッシャージャケットにシリンジを挿入し、ドロップフロント
アームを上げます。
3.
ピストンをプランジャにはめ込みます。
生理食塩液用チューブの取り付け
注記 : 患者が接続されていないことを確認してください。
症例準備画面から [ マルチ用ディスポ ] を選択し、[ 生食用チューブの取
付 ] を選択します。
1.
ドリップチェンバーを取り付けます。
2.
ポンプにチューブを通し、ドアを閉めます。
3.
ペッグにチューブを掛けます。
4.
エアーセンサーにチューブを差し込み、ドアを閉じます。
5.
生理食塩液バッグにスパイクを突き刺します。
6.
生理食塩液のドリップチェンバーを完全に充填し、使用する前に正
しい位置にはめ込みます。
注: MPAT の造影剤と生理食塩液の注入経路を区別するために、 造影剤の
注入経路は CFCV に配置された活栓に接続された注入経路として識別さ
れます。
造影剤用チューブの取り付け
症例準備画面から [ 造影剤用チューブの取付 ] を選択します。
1.
ドリップチェンバーを取り付けます。
12
2.
チューブをシリンジに接続します。
3.
活栓を取り付けます。
4.
エアーセンサーにチューブを差し込み、ドアを閉じます。
5.
造影剤ボトルにスパイクを突き刺します。
6.
造影剤のドリップチェンバーを完全に充填し、使用する前に正しい
位置にはめ込みます。
ベント付き
造影剤用ス
「一般的な設定について」のステップ 4 に進んでください。
パイク
シングルペーシェント用滅菌ディスポーザブルセット (SPAT) の取り付け
LPCT
(症例毎に交換の必要あり) 。シングルペーシェント用ディスポーザブル
セットは次の部品からなっています(シングルペーシェント用ディス
CFCV
ポーザブルセット (SPAT) 取り付け図も参照) 。
回転式ルアー (A)
シリンジ
廃棄ポート用活栓 (B)
HPCT
PIV アセンブリ / 血圧測定ポート (C)
AVA 500 SPAT Angio は、トランスデューサーを使用しないシングルペー
シェント用滅菌ディスポーザブルセットで下図の (C) を除いた構成に
なっています。
C
B
A
症例準備画面から [ シングル用ディスポ ] を選択します。
患者が接続されていないことを確認します。
1.
すべてのキャップを取り外してください。
2.
SPAT 生理食塩液チューブを MPAT 生理食塩液チューブに接続します。
3.
SPAT 造影剤チューブを MPAT 造影剤チューブに接続します。
SPAT から気泡を除去するには:
注記 : 患者が接続されていないことを確認してください。
AVA 500 SPAT L を使用している場合はステップ 4 の手順を続け、AVA 500
SPAT ANGIO を使用している場合はステップ 5 に進みます。
4.
トランスデューサーを血圧測定ポートに取り付け、トランスデュー
サーの活栓が開いていること、および、廃棄ポートの活栓が閉じて
いることを確認します。
a.
トランスデューサーのポートに 20 cc 生食用シリンジを取り
付けます。
b.
PIV と 20 cc シリンジ接続を 45 度上向きにした状態で、SPAT
を患者と平行になるように持ちます。
c.
両方のコンポーネントから空気が完全に排除されるまで、 ト
ランスデューサーと PIV アセンブリを強くフラッシュしま
す。空気の除去を促すために PIV を適度に叩いたり、弾いた
りします(必要に応じて繰り返します) 。
d.
トランスデューサーのポートの活栓を閉じます。 20 ccシリン
ジを取り外します。
5.
造影剤と生食の気泡除去を開始し、SPAT から MPAT の生食ラインの
接続部と廃棄ポートの活栓を適度に叩き、気泡除去中に空気を排除
します。
6.
全ての気泡が排出されるまで、必要に応じて上記のステップを繰り
返してください。
7.
患者に接続する前に、SPAT と MPAT チューブ全体を注意深く検査し
て、すべての空気が除去されていることを確認してください。
注:手技終了後は MPAT から SPAT を直ちに取り外してください。
オ ス 型 ル ア ー コ ネ ク タ 付
き 高 圧 生 理 食 塩 液 チ ュ ー
ブ (D)
メス型 ルアーコネクタ付
き高圧造影剤チューブ (E)
D
E