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Mitsubishi Electric A800 Series Instruction Manual page 28

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インバータを使用したシステムのフェールセーフについて
インバータは保護機能により異常を検出した場合、保護機能が動作し異常出力信号 (ALM) を出力します。しかし、検出回路や出力回路が故障した場合など、
インバータ異常時に異常出力信号が出力されないことがあります。メーカとしては品質には万全を期しておりますが、何らかの原因によりインバータが故障
した場合に機械の破損など事故につながらないようにインバータの各種状態出力信号を利用したインタロックをとるとともに、インバータが故障した場合を
想定し、インバータを介さず、インバータ外部にてフェールセーフが可能なシステム構成を検討してください。
 インバータの各種状態出力信号を利用したインタロック方法
インバータの各種状態出力信号を組み合わせて利用し、下表の方法によりインタロックをとることで、インバータの異常を検出することが可能です。
インタロック方法
異常接点の動作確認
インバータ保護機能動作
負論理設定による回路故障の検出
インバータ稼動状態
運転準備完了信号確認
インバータ運転状態
始動信号と運転中信号の論理チェック
インバータ運転状態
始動信号と出力電流の論理チェック
 インバータ外部でのバックアップ方法
インバータの各種状態信号によるインタロックをとったとしても、インバータ自身の故障の状況により、必ずしも十分とはいえない場合があります。例えば、
インバータの異常出力信号、始動信号と RUN 信号出力を使用したインタロックをとっていた場合でも、インバータの CPU が故障するとインバータに異常が
発生しても異常出力信号は出力されず、RUN 信号は出力されたままということがあります。
システム重要度に応じて、モータ速度を検出する速度検出器やモータ電流を検出する電流検出器を設け、下記のチェックを行うなどのバックアップシステム
を検討してください。
• 始動信号と実動作のチェック
インバータへの始動信号と速度検出器の検出速度、または電流検出器の検出電流を比較し、インバータへ始動信号を入力している時にモータが回転している
ことやモータに電流が流れていることをチェックします。なお、始動信号が OFF してもインバータが減速し、モータが停止するまでの期間は、モータは回転
しているため、モータ電流も流れています。論理チェックは、インバータの減速時間を考慮したシーケンスとしてください。また、電流検出器を用いる場合
は、3相分の電流を確認されることを推奨します。
• 指令速度と実動作速度のチェック
インバータへの速度指令と速度検出器の検出速度を比較し実動作速度に差が無いかをチェックします。
インバータ
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インバータ使用上の注意
FR-A800 シリーズインバータは信頼性の高い製品ですが、誤った周辺回路の組み方や、運転・取り扱い方法によっては製品寿命を縮めたり、破損させること
があります。運転に際しては必ず次の事項を再確認の上で使用してください。
• 電源およびモータ配線の圧着端子は絶縁スリーブ付きのものを推奨します。
• 電源がインバータの出力端子 (U 、 V 、 W) に印加されるとインバータが破損します。このような配線は絶対にしないでください。
• 配線時にインバータ内部に電線の切りくずを残さないでください。
電線の切りくずは、異常、故障、誤動作の原因になります。インバータはいつもきれいにしておいてください。
制御盤などに取付け穴をあけるときは、切粉などがインバータに入らないよう注意してください。
• 電圧降下が 2%以下となるような電線サイズで配線してください。
インバータとモータ間の配線距離が長い場合は、特に低周波数出力時、主回路ケーブルの電圧降下によりモータのトルクが低下します。
推奨の電線サイズについては
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• 総配線長は規定の長さ以下で使用してください。
特に長距離の配線をする場合、配線の浮遊容量による充電電流の影響を受けて、高応答電流制限機能の低下や、インバータの出力側に接続した機器の誤
動作、不具合が生じることがありますので、総配線長には注意してください。 (取扱説明書(詳細編)2 章参照)
• 電波障害について
インバータの入出力(主回路)には高周波成分を含んでおり、インバータの近くで使用される通信機器(AM ラジオなど)に電波障害を与える場合があ
ります。この場合には EMC フィルタを入れる(EMC フィルタ入切コネクタを ON にする)ことによって障害を小さくすることができます。 (取扱説明
書(詳細編)3 章参照)
• 軸受電食について
インバータでモータを駆動する場合は、原理上モータ軸受部に軸電圧が発生するので、配線方法、負荷や運転状態、インバータ設定状態(高キャリア周
波数、EMC フィルタ ON)により、稀に軸受電食が発生することがあります。モータ側の対策は、ご使用モータの営業窓口までご照会ください。
インバータ側の対策事例は、以下のとおりです。
・キャリア周波数を下げる
・EMC フィルタを OFF にする
・インバータ出力側にコモンモードフィルタ

推奨コモンモードフィルタ:  ファインメット
ファインメットは日立金属株式会社の登録商標です。
確認方法
センサ
(速度、 温度、
風量など)
異常検出用センサへ
ページを参照してください。

を追加する(EMC フィルタの ON/OFF に関わらず有効)
®
コモンモードチョーク用コア FT-3KM F シリーズ(日立金属株式会社製)
使用する信号
異常出力信号(ALM 信号)
運転準備完了信号(RY 信号)
始動信号(STF 信号、STR 信号)
運転中信号(RUN 信号)
始動信号(STF 信号、STR 信号)
出力電流検出信号(Y12 信号)
コン トローラ
インバータを使用したシステムのフェールセーフについて
参照ページ
取扱説明書(詳細編)5 章
取扱説明書(詳細編)5 章
取扱説明書(詳細編)5 章
取扱説明書(詳細編)5 章
システム異常
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