pH 電極の取扱説明書
お買い上げいただきありがとうございます。ご使用になる前にこの取扱説明書をお読みください。
薬品注意
電極の内部液は高濃度の塩化カリウム(3.33 mol/L-KCl)を使用し
ています。内部液が手や皮膚についた場合は直ちに水洗いしてくだ
さい。万一、目に入った場合はすみやかに大量の流水で洗った後、
医師の処置を受けてください。
注意
内容物・電極...1本・取扱説明書...1部
■ 仕様と各部の名称
形式と各部の名称
● 9678-10D
キャップ
内部液補充口(スライド式)
コネクタカバー
ローレットネジ
電極コネクタ
リード線
温度コネクタ
■ 計器への接続
1.
計器本体のコネクタ受け口のピンに合わせて電極コネクタの溝を差し込みます。 溝に合わないうちに無理に押し込まないで
ください。
2.
電極コネクタの金属部を持ち、溝に従って右に回しながら押し込みます。
3.
コネクタカバーをコネクタにかぶせ、計器本体のケース部に軽くあたるところまでまっすぐ押し込みます。決して回さない
でください。
4.
計器本体のジャック部に温度コネクタを O リングが隠れるまでしっかりと差し込みます
注 記
温度コネクタは必ず接続してください。温度コネクタが接続されていない場合、正確な測定ができません。
■ 電極の準備
注 記
電極の保護キャップや内部液補充口に白い結晶 (KCl の結晶 ) が付着していることがありますが、性能上問題はありません。
純水などで洗い落としてご使用ください。
初めて使用する場合および長期間の保存後
●
1.
2.
ローレットネジをゆるめて、保護
比較電極の内部液をスポイトで
キャップをはずします。
抜き取ります。
②はずす
①ゆるめる
保護キャップ
ローレットネジ
■ 測定 ( 校正 ) の手順
1.
2.
内部液補充口を開けてください。
内部液が補充口部まで満たされ
*1
ていない場合は、内部液を補充し
てください。
© 2005 HORIBA, Ltd.
Reference Only
切り傷注意
ガラスの破片で怪我をします。電極の支持管および先端はガラスで
できています。割らないように注意してください。
仕様
保護キャップ
使用 pH 範囲:
pH 0 〜 14
使用温度範囲:
0 〜 100°C
応答ガラス膜
0 〜 50°C
保存温度範囲:
銀 / 塩化銀
内部電極:
比較電極内部液: 3.33 mol/L-KCl 溶液 (#300)
液絡部材質:
多孔性セラミック
支持管
液絡部
接液部材質:
ガラス、セラミック
250 mm ( キャップを含む )
電極長さ:
7 mm
接液部外径:
約 21 mm ( 電極先端からの位置 )
液絡部高さ:
1 m
リード長さ:
③
3.
4.
新しい内部液
電極の先端を純水でよく洗い、
(# 300)を
ろ紙な
補充口部ま
どで拭
で注入しま
き取り
す。
ます。
3.
4.
標準液やサンプルに浸ける前に
応答ガラス膜の内部に気泡があ
毎回電極の先端を純水でよく洗
るときは、 電極を軽く振って気泡
い、ろ紙などで拭き取ります。
を除去してください。
5.
サンプルに応答ガラス膜と液絡
部が完全に浸るようにしてくだ
さい。また、内部液の液面がサン
プルの液面
より高くなる
ようにしてく
ださい。
■ 電極の保管
1.
電極に付着し
たサンプルを
純水でよく洗
い落とし、ろ
紙などで拭き
取ります。
• 電極の応答ガラス膜と液絡部は乾燥させないでください。
もし、 乾燥したときは内部液を交換し、 純水中に 12 時間以上浸してから校正を行ってください。 正しく校正できない場合は、 電極を交換してください。
• 保存場所は高温・高湿下を避け、室内の直射日光の当たらないところで保存してください。
■ 電極の保守
注 記
アセトン、THF 等の有機溶媒や濃い酸、アルカリを用いての洗浄は避けてください。電極の破損や性能劣化を招きます。
• 電極の性能維持のため、2 〜 3ヵ月を目安として比較電極の内部液の交換をしてください。( ■電極の準備 参照 )
• 応答ガラス膜が汚れていたり、液絡部が被検液によって汚染されていると、応答速度や感度の低下、測定誤差の原因になります。汚れがひどく純水
で洗っても落ちない場合は洗浄を行ってください。
●
電極の洗浄
②
1.
①
内部液補充口を開けてください。
2.
応答ガラス膜と液絡部を、汚れに適した洗浄液に、
汚れが取れるまで浸けてください。 1時間程度を目
安としてください。 応答ガラス膜は洗浄液を含ませ
④
たガーゼなどで拭き取っていただく方法でも汚れ
を落とすことができます。
3.
純水で十分にすすぎ洗いをしてください。
4.
内部液の交換をしてください。
(■電極の準備 参照)
注 記
洗浄後に測定をするときは必ず校正を行ってください。
■ より正確な測定のために
精密な測定を行うときには、以下の項目を参考にしてください。
• 測定 ( 校正 ) 時はサンプルをスターラでゆっくり撹拌してください。
• 手動あるいは自動で温度補償を行ってください。(pH メータの説明書に従ってください )
• 校正する標準液とサンプルの温度を同じにしてください。
• 電極はサンプルに深く浸けてください。( 比較電極の内部液の液面がサンプルの液面より低くならないように注意してください。)
• 測定前に電極をサンプルで共洗いするなど、電極とサンプルをなじませておいてください。
• 校正は測定前に行ってください。毎日測定している場合は、1 日に 1 回以上行ってください。
■ 使用上の注意
• 電極をものにぶつけたりしないでください。
• 電極にひびや割れがあると使用は不可能です。電極を交換してください。
• 電極のコネクタ部に水がついたり、汚れた手で触れたりしないように
してください。
• 比較電極の内部液には必ず #300 をご使用ください。
• 電極の pH 応答ガラス膜や液絡部の汚れがひどく、純水で洗っても落
ちない場合、汚れの状況に応じて洗浄を行ってください。
( ■電極の保守 参照 )
• 0.1 mol/L 以上の濃度の酸あるいはアルカリ下の連続使用は避けてくだ
さい。電極性能が損なわれたり、寿命を短くするおそれがあります。
製品に関する技術的なお問い合わせやご相談は、カスタマーサポートセンターまでお願いいたします。
フリーダイアル 0120-37-6045 月〜金 9:00 〜 17:00
6.
電極を軽く振
*1 測定中は内部液補充口を必ず開けた状態にしてください。
ってサンプル
となじませて、
内部液補充口が液などでふさがっていると正確な測定ができませ
先端部周囲の
ん。布などで 拭き取って使用してください。
*2 pH メータの校正 / 測定は、pH メータ取扱説明書に従ってくださ
気泡を除去し
てください。
い。
2.
3.
内部液補充口の
保護キャップの内部
スライド式ふた
を純水で洗い、水を
を閉めます。
切った後、綿球が浸
る程度に純水を
補充してください。
汚れの種類
一般的な汚れ
油分の汚れ
無機成分などの汚れ
タンパク質を含んだ汚れ タンパク質分解酵素入り洗浄液
液絡部の汚れ
• フッ素イオンはガラス電極を侵すため、基本的にはフッ素イオンを含
んだ溶液の測定は行わないでください。
• 50°C 以上の温度差があるサンプルに、電極を急に浸けないでくださ
い。ガラスが破損することがあります。
• ガラス応答膜内部に茶褐色の塩化銀が析出することがありますが、性
能上問題はありません。
• センサの使用温度範囲外では使わないでください。センサがこわれる
おそれがあります。
• 電極の保存後に保護キャップや内部液補充口に白い結晶が付着してい
ることがありますが、性能上問題はありません。
• 電極を廃棄するときは、各地方自治体の指示に従ってください。
CODE: GZ0000010348
October, 2005
4.
保護キャップをはめてローレッ
トネジを締め、保管します。
①はめる
②締める
保護キャップ
ローレットネジ
洗浄液
薄めた中性洗剤
アルコールや薄めた中性洗剤
電極洗浄液 (#220) または 1 mol/L 程度の塩酸
電極洗浄液 (#220)
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