ドライバーの特性を決定するさまざまな要素 - Yamaha VL7 Owner's Manual

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ドライバー
ドライバーの特性を決定するさまざまな要素
68  第4章 VL7を知る − パート2
ドライバーの生み出す波動は、 次のようなさまざまな要因で変化します。 逆にいえ
ば、 これらのコントローラーデスティネーション (コントローラーでコントロールさ
れるもの) をうまく制御することで、 より生の楽器らしい演奏が可能になるというこ
とです。
■プレッシャー
管楽器の場合には、 「息を吹き込む強さ」 のことです。 また、 擦弦楽器の場合には 「弓
を動かす速さ」 のことです。
このプレッシャーを変化させると、 本当の楽器のように、 音量、 音色とともに音程も
微妙に変化します。
ほとんどのボイスでは、 最大のプレッシャーのとき、 正しい鍵盤の音程が出るように
セッティングしてあります。
■アンブシュア
管楽器の場合には、 「口の構え」 のことです。
ただし、 その管楽器の種類によって、 このアンブシュアの意味はかなり異なりますの
で分けて説明します。
・シングル、 ダブルリード楽器 (サックス、 オーボエ、 クラリネットなど) の場合
リードに対する口の締め付け具合を示します。 アンブシュアを下げると、 口をゆる
めた状態となり、 音程が少し下がり 「ビェー」 といったくだけた音色となります。
・ジェットリード楽器 (フルート、 尺八など) の場合
多少概念的になりますが、 口から送り込まれる息の束 (ジェット) の幅とその速さ
を示します。 アンブシュアを上げると裏がえったような音に変化します。
・リップリード楽器 (トランペットなど) の場合
唇の形、 力の入れ具合などを示します。アンブシュアの変化によって、ファン
ファーレトランペットのようなピストンを使わない音程変化を作り出すことができ
ます。
擦弦楽器の場合には、 「弓を弦にあてる強さ」 と同じ効果が得られます。
アンブシュアを上げると、 強く弦を押さえる状態となり、 多少ガリガリといった明る
い音となります。
通常のボイスでは、 ちょうど中間のアンブシュアのとき、 正しい鍵盤の音程が出るよ
うにセッティングしてあります。
■ビブラート
LFO (周期的なゆれを作り出す装置) を使って、 アンブシュアとピッチ (管または弦
の長さ) を変化させ、 周期的な音色、 音程のゆれを作り出す機能のことです。
アンブシュア、 ピッチをどれだけ変化させるかは、 それぞれ自由に設定できますの
で、 弦楽器のビブラートのようにピッチ中心のビブラートも、 管楽器のように音色変
化も伴うビブラートも再現できます。
また、 ゆれのスピードや、 はじまりかたなども細かく設定することができます。

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